【es】Mr.Children in 370 DAYS:格言 & 作者序
■ 格言:
那件事發生的時刻,是自己不在那裡的時候。
當自我退讓,讓音樂得以穿越而過的空間出現時。
我們這些音樂人,就是為了那樣的時刻而活著的。
為了那種宛如魔法般的瞬間而活著。
――――――Richard Thompson
それが起こるのは、自分がそこにいない時だ。
自我が道を譲って、音楽が通過していくスペースができたときだ。
わたしたちミュージシャンは、そのために生きている。
そういう魔法のような瞬間のために生きている。
――――――リチャード・トンプソン
■ 作者序:
「Cross Road」的意思是十字路口。1994年,對於Mr.Children四人——櫻井和壽、田原健一、中川敬輔、鈴木英哉——來說,這首以此為題的歌曲,也為他們指引了下一步該走向何處。
他們在日本音樂界已經獲得了相當的評價,逐漸站穩了腳步。但在那個時期,他們需要一個突破口。就在那時,櫻井和壽創作出了那首歌。
那首歌擁有強韌的生命力。
〈CROSS ROAD〉在排行榜上的最高名次,是在1994年1月24日創下的第6名。但這首歌並非像火箭般一飛衝天,而是像平緩綿延的山脊般穩步前行,長時間地留在排行榜中。事實上,那第6名的成績,是發行後第11週才達成的。最終,在發行第22週時,單曲銷量突破了百萬張。
這樣的銷售曲線本身就是極為罕見的。而這個事實也意味著:人們在各種人生場景中遇見了這首歌,將各自的情感託付其中,並投下了屬於自己的一票。也正因為這首歌擁有旺盛的生命力,這樣的奇蹟才得以發生。〈CROSS ROAD〉最終成為了人們心中真正的「心靈暢銷曲」。
某一天,那首原本已經送入世間的歌,悄然以悅耳的旋律敲響了他們房間的門。而在〈CROSS ROAD〉中那個幾乎被“物質世界”壓垮的男人,最終也成功走出泥淖,抵達了屬於他那純真的自我。
當人們回過神來時,Mr.Children的存在,已被稱作是一種「現象」,甚至連那些平時對音樂不太關心的群體,也開始認識他們的名字了。
這本書,記錄了他們那樣的一年──總共370天的歷程。僅僅一年。不,應該說,那是一段常理難以想像、極度濃縮的時間。書中呈現的,是那樣一段時間的「凝縮體」。於是,本書的方針也順其自然地成形了。
我們沿著時間軸,細緻地解開那段凝縮的時間,逐步整理。因此,本書的主要部分採取了「製作筆記」的形式。不過,它並不是那種像是路上撿到的陌生人手帳、充滿謎樣符號的東西。
故事開始於1994年2月15日。地點是東京市內某間希爾頓飯店的房間。結尾則是電影《es》的拍攝現場,以及團員們悠然自得的座談場景。透過這一年間的活動,四位團員都深刻地感受到某種推動著自己的神祕力量。那正是所謂的“es”。
他們的活動,在這裡達到了一個高峰。但這本書並不是想要以某種方式來「劃下句點」。
一向沉默寡言的吉他手田原健一,在某次訪談中說了這麼一番話。當時問他:「對你來說,人生中最大的成功是什麼?」他這樣回答:「那就是,我能加入Mr.Children這個樂團;還有,能遇見製作人小林武史先生。」他們與小林的關係,今後想必也會持續下去。而如果說現在是他們的「高峰」的話,那麼新的「高峰」未來也一定會再次到來。
雖然並未特別標明,但這其實是單行本《es》的,也就是說,是“Vol.1”。
――――――小貫信昭
「クロスロード」とは十字路のことである。1994年。Mr.Childrenの4人――桜井和寿、田原健一、中川敬輔、鈴木英哉—— にとっても、次に進むべき場所を指し示したのが、そんなタイトルの歌だった。
日本の音楽シーンの中で、それなりの評価を受け、地歩を固めつつあった。しかしあの時期、突破口となるべきものが必要だった。その時、桜井和寿がたどり着いたのが、あの歌だった。
歌はとてもたくましい生命力を持っていた。
「CROSS ROAD」のヒット・チャートにおける最高位は、'94年の1月24日に記録した6位である。しかし、あの曲はその後も、なだらかに続く尾根のような曲線を保ち、長期間チャートに残っていた。そもそも、その最高位の6位というのも、発売して11週目に記録したものだった。そしてついに、発売22週目にして、100万枚のセールスを突破したのである。
こうした売れ方をしたこと自体、とても珍しいことだった。そして、この事実が示すのは、つまりこういうことである。人々は、さまざまな場面であの曲と出会い、さまざまな想いを託し、一票を投じてくれたのである。曲にたくましい生命力があったからこそ、これは可能だったのだ。やがて「CROSS ROAD」は、みんなの“心のヒット曲”に育っていった。
ある日、いったん世に送り出したはずの歌が、自分たちの部屋のドアを、心地よい音色でノックした。そして、「CROSS ROAD」 の中では“マテリアル・ワールド”に押しつぶされそうだった男は、そこを見事に抜け出して、"イノセント”な自分へとたどり着くのである。気がつくと彼らの存在は、“現象”とまで呼ばれ、それほど音楽に関心がない層にまで認知され始める。
この本は、そんな彼らの1年間、370日の記録である。たった1年。いや、それは通常では考えられないほどに凝縮した時間なのだった。そこにあるのは、ひとつの時間の固まりなのであり、この本の方針も、自然と決定されていった。
その時の固まりを、時間軸にそって、丁寧にほぐし、整理していったのだ。そのため、本の主要部分は制作ノートの形態を取っている。しかし、道で拾った見知らぬ人の手帳のような、そんな暗号だらけのものではない。
物語は、1994年2月15日に始まる。場所は都内のヒルトン・ホテルの1室だ。そして映画『es』の撮影風景、メンバーたちのくつろいだ座談会をもって終わる。この1年間の活動を通じて、彼ら4人は、自分たちを動かす不思議なパワーを感じていた。 それがすなわち、“es”なのである。
彼らの活動の、ひとつのピークがここにある。しかし、この本をもって何かを“括ろう”などという意識はない。
普段は物静かなバンドのギタリスト、田原健一がこんなことを言った。こちらからの質問は、「貴方にとって、人生最大の成功とは何か?」というものだった。彼は答えた。
「それは、Mr.Childrenというバンドが組めたこと。そして、プロデューサーの小林武史さんに出会えたこと」
彼らと小林の関係は、これからも続いていくだろうし、そして、もしも今の彼らを“ビーク”と呼ぶなら、新たな“ピーク” が、再びやってくるのだろう。
特別銘打ってるわけじゃないが、これは単行本『es』の、つまり“Vol.1”なのである。
――――――小貫信昭